ドキドキの時差

おやき

2011年03月26日 05:32


きのうは一触即発の危機、なんていうと大げさですが、ちょっとした事故がありました。

朝、段取りをつけてからおやきを丸め、焼き、蒸かすという工程での作業中。

わたしが包んだおやきを鉄板で焼いてセイロに入れているスタッフが、2番セイロを掛けようとしてボイラーのガスを一瞬種火に落とそうとした瞬間、

「エッ!火がついてない!!」

「うそ、わたしさっき点けておいたけど」とわたし。

スタッフが慌ててガス栓を閉めて、窓ガラスを開ける。他のスタッフも厨房のドアを全開にしたり、他の窓も開けて空気を入れ替える。

一瞬騒然となって「どうして?火が点いているのは確認してたのに」「わたしも見たけど点いてた」と、口々に不安げな言葉を口にする。

2,3分経っただろうか、わたしはボイラーの前にかがんで、まず種火を点けてみた。

点く、ちゃんと点いた。

そして、ガスを全開にした瞬間、

ボンッ!

ボイラーが震撼し、目の前に火花が散った。

スタッフが茫然として動けない中「ガスが残ってたんだね」とわたし。

再度、空気を入れ替えながら、もう一度点火してみる。

今度は大丈夫、ちゃんと点いた。全開にしても異常はない。

「不完全燃焼だったのかな。でも何かあったら怖いからガス屋さんに来てもらって」とスタッフにお願いした。

そして10分も経った頃、目の前にいるスタッフに「今頃、心臓がドキドキしてきた」とつぶやいたわたし。

何もなかったからドキドキの時差ぐらいで済んだ。

だけど、何かあったら・・・・

危機管理。

これだけ大震災で大変になっている最中、危機管理が一番大事だというのに、わたしは対岸の火事のように考えていたのかもしれない。

ガス屋さんが慌てて駆けつけてくれて、何も異常はない、何かのタイミングで不完全燃焼になったのでしょうと言ってくれて、ホッとしたけれど、これで終わらせてはいけない。

何かあった時の対応処理。こんな小さなお店でも大事なことなのだと痛感した朝でした。


「おやき」は信州のスローフードです。
「ふきっ子のお八起」HP→http://www.fukikko-oyaki.com/

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