母の工場見学

つい先日、母はバスツアーで工場見学へ出掛けました。

「カゴメ」と「サントリー」

足の悪い母が工場見学なんて、と思っていたのですが、本人は前日に痛み止めの薬を飲んで行く気満々。

当日の朝も、わたしの前でファッションショーまでやって洋服を決めて、いざ出発！

そして、その日の夜。

グッタリとして帰ってきた母。

「広いんだよ、工場が」

『当たり前でしょ、工場だもん』

「入口入ったら一番奥のまた奥の畑まで歩かされて、この道をまた帰ってくるのかと思ったらゾ～ッとしちゃったけど、仕方ない歩くしかないもんね」

「お母さん、工場見学なんだもん、歩かなくちゃ見ることできないでしょ？」

「だって、車椅子ぐらい置いてあってもいいだろ？」

「車椅子が必要なぐらい歩けない人は、そもそも工場見学に行こうなんて思わないわ」

「そりゃそうだけど・・・」

どうやら母の工場見学は、足の痛みの思い出しか残らないようです。

「もう一回でこりごりだ。もうこの先に何があっても工場見学には行かない！」

その貴重な最初で最後の工場見学での戦利品です




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