まだまだ!

おやき

2011年01月13日 05:26

先日の朝、朝食のテーブルについて鍋のフタを取った瞬間「お母さん、味噌味じゃないじゃない!」とわたし。

前日の夜に「明日の朝は<生のほうとう(きしめんの太い版です)>を買ってあるから、ほうとうでいいかい?」と聞かれたので、「ほうとうは味噌味ね」と言うと「はいはい、味噌でね」と母は言って寝たのだ。

それが一夜明けて、いざ鍋を覗いてみると「しょうゆ味」

まあ、自分で作っていないんだから仕方ない。

その日、出掛ける間際に「きょうは祝日だから5時上がりだよ」と言うと「そうかい、いいねぇ。早めのご飯だね」と言うので「お願いします」と言って出掛けた。

そして5時半過ぎに家のドアを開けて「ただいま~!」と言うと、母が暗い台所から顔を覗かせて「なんだい、早かったんだね。何かあったの?」と言う。

「どうして?きょうは祝日だから早いよって言ったじゃない」とわたし。

「ごめん、まだお風呂も夕飯もこれからだよ」

「朝言ったのに忘れたの?」と少し強めの口調で言ってしまった直後に『しまった~!』って後悔。

案の定、母は機嫌を損ねた。

「何時にご飯?」って聞いても「知らないよ!」

「お風呂に入ってくるね。お母さんは?」って言っても「入らないっ!!」

ワォ~、触らぬ神に祟りなし。

静かな夕食。(そう言えば最近静かな食事が多い!)

そして夕食が済んで2階に上がる際に「明日は4時でお願いします」と言うと、

「はいよ。何がいいの?」と聞くので、

「鮭の粕煮があったから、粕汁の雑炊がいいなあ」と希望を言ってみる。(あくまで主導権は母なので)

「わかった、明日の朝はそれで決まり!」と機嫌を直して、母は自分の部屋に入った。




またまた日付変わって、朝。

相変わらず鍋のフタを取るわたし。

一瞬沈黙してから「お母さん? きのうわたしは粕汁って言ったよね?」と静かに聞く。

母「・・・」

わたし「大丈夫、粕汁をここに入れればいいんだから」

母「お母さん、もうダメだね。完璧に認知症だよ。仕方ないか、もう80歳だもんね。そんな年だもん、何でも忘れるんだよ」と完璧に落ち込んで自嘲気味

わたし「まだまだいけますよ、お母さん。川柳はバリバリ作れるじゃない。川柳を考えてるから、他のことを忘れるだけなんだから」

母「そうかい?」

わたし「そうそう」


母はボケてわたしに面倒を掛けることを恐れている。だからわたしが忘れていたことを怒ったり、つっこんだりすることはしてはいけないって思っていながら、この一連の話。。。かなり反省

まだまだ今年80歳には見えないほど元気だし、外へ出れば「どこのオバサン?」って思うほど若い母。

まだまだ達者です


「おやき」は信州のスローフードです。
「ふきっ子のお八起」HP→http://www.fukikko-oyaki.com/

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