母の昔話(その3)
今、NHKで「戦争を知らない世代」(タイトルは確かではないです)の番組予告をしている。
テレビ画面で様々な年代の人たちが「戦争」に関する質問に答えているのだけれど、
「戦争をどう思いますか?」
「もし戦争になったらどうしますか?」
「どこへ逃げますか?」
「国のために死ねますか?」
などなどの質問に対する答えは超現実的。
特に「国のために死ねますか?」の答えには「死ねるわけないでしょ」。
今の人たちには到底考えられないことなんですよね、国のために死ぬなんて。
母がそれを見ていてボソッと「毎日、毎日、みんな公民館に集まって『日の丸万歳!』って言って若い兵隊さんたちを送り出したんだよ」と言う。
「おばあちゃんは毎晩毎晩回ってくる千人針を夜なべ仕事に縫ってたよ。分担があってさ、その分だけ縫ってまた次の人に回して。でもね、毎日だから、兵隊さんが召集されていくのは。だから千人針だって大変だったんだよ」
「そんな布切れ持たされたって、それで何で命が助かるもんか。今思えばひどい時代だったんだねぇ」と。
そんな話を聞くと随分と昔の話のようだけれど、たかだか70年ほど前の話だ。それから世の中は高度成長を迎え、バブルがはじけ、ITが発達し、戦争当時から考えれば夢のような現代になった。
そう考えると、母が生きてきた80年は本当にめまぐるしく毎日が進化してきたのだ。
改めて母の人生に尊敬を覚えると同時に、もっともっと昔話を聞かせて欲しいとも思った夜だった。
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