母の料理教室
母に料理教室講師の依頼が来たのは、昨年の秋のことだった。
近所の公民館で「親学」の講座を開催していて、その中で「手作りおやつ」を教えて欲しいという依頼。
おやき屋から足を洗ってからも、近所の小学校や中学校から「おやき作り」を教えて欲しいという話は何件か来ており、そのたびに漬物持参で出掛けていった。
おやきは昔取った杵柄だから、それこそ「お茶の子さいさい」だった(ちなみに「お茶の子」は焼餅、つまり「おやき」だったとも言われています)。
それが、今回は「おやつ」。
80歳を過ぎて講師依頼が来ること自体、うれしいような緊張するような思いなのに、教えたことのない「おやつ」です。
その教室がきょう開催。
この1週間、何かにつけてドキドキしていたらしいけれど、そのピークがきのう。
「雪が降ってるから出歩かない方がいいよ」
「駄目だよ。明日の用意に買い物へ行かなくちゃ」
「メモってくれればわたしが買ってくるって」
「ダメダメ、美容院に行くんだから!」
「はぁ?」
「きちんとセットしてもらってこなくちゃ」
「あのね、お母さん!三角巾かぶるんだから、髪なんてどうでもいいでしょ!」
「駄目だよ、80のおばあちゃんに見られちゃうじゃないか」
『80でしょうが!』と心の中で呟くわたしでした。。。
かくして、夜、家に戻ってみると、きれいに染められたパープルカラーヘアの母が
ちなみに、きょう母が教えるのは十八番の「簡単りんごケーキ」です。
「おやき」は信州のスローフードです。
「ふきっ子のお八起」HP→http://www.fukikko-oyaki.com/
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