2月のおやき

おやき

2012年02月04日 06:00

きょうは立春。暦の上でも春に突入ですね。

遅くなりましたが、2月のおやき、詳細をご紹介いたします。

「ふきのとうおやき」  ¥130



「ようやく春?!」と感じさせてくれる“ふきのとう”のほのかな苦味は、まさに早春の味覚ですね。
今年も雪が多く、地元産のふきのとうもまだチラホラと出始めたばかり。このちょっと高価なふきのとうを刻んで、たくさんの生野菜と一緒にみそ味に仕上げました。

ほのかな苦味で味わう野菜たちは甘味が逆に際立って、味わい深いものです。

春の芽吹きには、春の訪れを待つ植物たちのエネルギーがたっぷり詰まっています。特に早春を待って雪の下でじっと耐えているふきのとうは『食べて開運』といわれているそうです。

「ちょこおやき」  ¥130



そもそもは「バレンタインにおやきを送ったっていいんじゃない?」というお客さまのひとこと。このひとことに店主がノリ軽く、即反応してできちゃったおやきです。

ご年配の女性が同世代の男性に贈ること(おばあちゃんがおじいちゃんに)をイメージして作りました。

白餡にココアパウダーを加えた“ココア餡”は甘そうに見えますが、実はかなり甘味を抑えているので、センターのミルクチョコの甘さをしっかりと感じていただけます。生地にもココアパウダーを練り込みました。

「塩丸いかおやき」 ¥140



日本コナモン協会会長の熊谷真菜さんの発案で「“信州の2大名物”をおやきに!」ということで、 リクエストを受けて試作し、できあがったのが【塩丸いかおやき】と【ビタちくおやき】の2種。

日本海、主に富山県で水揚げされたスルメイカの内臓を取り、皮をむき、茹でてから、イカの胴部に足とともに塩を詰め加工します。『塩の道(塩や海産物を内陸に運ぶのに使われた道)』を通って運ばれてきた信州で、保存食として活用されてきました。



そんな“塩丸いか”を、冬の信州の食材と合わせてみました。野沢菜かぶ、ヤーコン、長ねぎ、しめじ、人参と、どれも地元産の野菜たち。そして、やっぱり冬は味噌味。いかの旨味と味噌の風味がよく合います。

「ビタちく」 ¥100



“ビタミンちくわ”も塩丸いか同様に、産地から輸送され、信州で名物になった食品です。

明治時代からちくわを製造しているスギヨが、定置網に入っても食用にならなかったアブラザメをちくわの原料として活用し量産を始めました。 そのちくわの穴に食塩を詰めて腐敗を防ぎ、交通が未発達である信州に、馬車で運び込んだそうです。

「ちくわを買えば、穴の中の塩も使えるので一挙両得」と人気を博し、さらに、戦後の栄養不足の時期に発売した“ビタミンちくわ”はビタミンA、D(現在はAとEを配合)が豊富なアブラザメの肝油を配合したところ、安価だったこともあり飛ぶように売れ、以来、信州では「ちくわといえばビタミンちくわ」となったのです。



ちくわの穴にはチーズねぎ味噌を詰め、大葉でぐるっと巻いてから、青海苔入りの生地で包みました。まさに、信州の“たこ焼き”ならぬ“ちくわ焼き”です。




以上、今月2月の季節おやき4種、よろしくお願いいたします


「おやき」は信州のスローフードです。
「ふきっ子のお八起」HP→http://www.fukikko-oyaki.com/

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