おやき屋店主の日掛け帳－本編

このところ母は死に物狂いで働いている。本人曰く「何かに取り憑かれてるみたい」だって

それはなぜかというと、梅干し、紫蘇ジュース、きゅうり漬け、茄子の辛子漬け、白瓜の粕漬けと、日々収穫される（または、よそ様からいただく）野菜たちと格闘しているから。

おまけに畑の手入れもしなくてはならず、毎朝畑に行ってはトマトやナスやゴーヤー、モロヘイヤなどを収穫しながら、草取りもしてくる。

そんな中、きのうの朝「ニラ、買わなくちゃ」って、わたしがボソッと独り言を言ったのを聞き逃さず「買わないで。これから畑へ行って採ってくるから」と、朝の５時に車で畑へ飛んで行っちゃった

６時には２０把のニラが届いた、凄い・・・

で、日中１１時ごろ、お店の電話が鳴って出てみると、母からだった。

「ようこ？何だか寒気がするから、きょうは寝てるね」と言う。

「大丈夫？　きのう転寝してたから冷えたんだよ、きっと。おとなしく寝ててね」と言って電話を切った。

スタッフに「母がね、熱があるみたいで寒気がするんだって」と言うと、「ようこさん、それって熱中症かも？」と言われて、ガ~ン

「そうなの？熱中症って寒気がするの？」

「風邪とほぼ同じ症状らしいですよ。お母さんひとりで寝てらっしゃるんだから、何かあったら大変ですよ」

慌ててまた電話を取って、母に電話をする。

「お母さん、すぐに病院に行って！熱中症かもって、みんなが心配してるよ!!」

「わかった、行ってくるよ」

それから１時間ほどして電話が鳴った。

母が「大丈夫だって。疲れから来てるんだって。血圧も正常値だからゆっくり休んでいれば治りますって言われたよ」

ほっと一安心。

健康に見えても、頑丈に見えても、なんたって８０歳だもの、気をつけてもらわないと。。。というより、気をつけてあげないと。

そして夜。

スーパーですぐ食べられるお惣菜を買って８時過ぎに家に帰ってみると、しっかり「きゅうり漬け」を作っている母がおりました

「おやき」は信州のスローフードです。
「ふきっ子のお八起」ＨＰ→http://www.fukikko-oyaki.com/