おやき屋店主の日掛け帳－本編

今年は野沢菜や白菜が安値傾向にあって、八百屋の店先では箱でど～んと白菜が置かれ、野沢菜は２キロ単位で束になって売られている。

先週あたりが野沢菜漬けのピークで、家族やご夫婦で野沢菜を買い付けにきている様が近所の八百屋さんでもよく見られた。

でも、昔に比べたら野沢菜漬けをする家庭はグンと減っている。家族が少人数になっているし、健康志向で減塩が好まれるし、何より手間を掛けなくても近所のスーパーで漬物類は一年中手に入るから。

そんな思いでいたら、先日野菜を作っていただいている太田さんのお宅にお邪魔してビックリした。



ちょうど野沢菜を漬けている最中に遭遇。

ご夫婦ふたりなのに、大量の野沢菜漬けを作っているのにもビックリしたのだが、この洗い桶！！

とっても立派



思わず「素敵な桶～！」と叫んでしまったら、太田さんが慌てて「これは家宝だから、門外不出！」と先を越されてしまった

こういう洗い桶が必要なぐらい、昔の人は大量に野沢菜を漬けていたのだ。

おばあちゃんや母がその昔、野沢菜を大量に漬け込んでいた姿が、思わず脳裡に浮かんだ。

初冬の野沢菜漬けの作業。失くしたくない郷土の冬風景です。


「おやき」は信州のスローフードです。
「ふきっ子のお八起」ＨＰ→http://www.fukikko-oyaki.com/